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サービス紹介
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文化財保存対策事業
資料の保存環境調査施工

 近年『IPM:総合的な虫菌害管理』という考え方が注目され、文化財保護においてもその取り組みが始まっています。これまでの『被害発生後の駆除処置』という事後対策の観点から脱却し、『被害発生を日常管理のなかで防止する』という画期的な動きといえます。
  その流れの中で、清浄環境・適正環境の維持は特に重要な因子であり、これらを管理することが資料の保存上これまで以上に必要になります。
  弊社では『資料の保存環境調査』及び『クリーニング施工』を行い、資料のおかれている現状の把握、昆虫類の誘引因子やカビ胞子を除去することで劣化のリスクを軽減し、資料の保存環境を総合的に確認・改善のお手伝いをいたします。



文化財のくん蒸施工
文化財資料の殺虫・殺卵・殺カビくん蒸施工

 貴重な文化財資料や美術工芸品は、絶えず虫やカビによる被害《生物的被害》にさらされています。
弊社ではこれらの資料の、より良好な状態での長期間保存を目的とした『くん蒸施工』を行っております。これまで文化財くん蒸に用いられてきた『エキボン』はオゾン層破壊要因の1つであり使用禁止になりました。
これに対し、弊社ではいち早く、財団法人文化財虫害研究所の指定を受けた全ての代替薬品をご用意いたしました。施工対象資料の素材や状況、温度湿度の条件等に合わせ適切な方法・薬剤をご提案いたします。



弊社取り扱い薬剤 (性状については下記メーカーリンク集をご参照ください)


ガスくん蒸剤
その他の薬剤
アルプ アイオガード エキヒュームS ヴァイケーン
サンスモークVP ブンガノン ミラクン ライセント 炭酸ガス その他

※文化財くん蒸薬剤の認定その他については「財団法人文化財虫害研究所」をご参照下さい。

  • 施設くん蒸施工
    お客様の施設にお伺いし、収蔵庫や展示室の密閉くん蒸や
    被覆くん蒸を行います。
  • 弊社くん蒸庫(東京・千葉)でのくん蒸施工
    弊社にお持込いただき、『アルプ』を使用した48時間くん蒸を
    行います。施工は5日間で完了します。
    ・東京:28m3     有効内寸:W2.4m×L4.0m×H2.2m
    ・千葉:28.1m3 有効内寸:W2.2m×L5.4m×H1.8m
  • 炭酸ガスくん蒸施工
    低酸素下に長期間密閉することにより、殺虫を行う方法です。
  • サンスモークくん煙施工
    古民家・茅葺き古民家・復元古代住居等の殺虫にご利用
    ください。
※3・・・横浜市歴史博物館、屋外施設大塚・歳勝土遺跡公園復元住居
東京事業所設置例 ※3
復元古代住居例


環境調査・モニタリング施工
  • トラップを使用した定点モニタリング
    保存環境内の昆虫類を捕獲・同定し、改善案や対策を
    ご提案。
  • 菌類測定(浮遊菌・付着菌)
    保存環境内の菌類(カビ類・真菌類)を収集・培養し、
    コロニー数を判定。
  • 資料の色差変化測定
    紫外線や赤外線による資料の色の変化を測定。
  • 照度・紫外線測定
    資料の褪色の原因である照度や紫外線測定を行い、
    数値データから状況を検証。
  • 化学物質・各種ガス・酸・アルカリ測定
    資料を劣化させる化学物質の数値、保存環境雰囲気の
    酸性・ アルカリ性を測定。
  • その他
    お客様のご要望により、各種の調査を行っております。
    また、資料保存に関連した各種保存用品を数多く取り
    揃えております。
    詳しくはこちらまでご相談下さい。


※1,※2 ・・・写真提供 農学博士 山野 勝次氏
※1被害例
※2被害例
「ヒメマルカツオブシムシ成虫」
本虫の幼虫が、主に動物皮革や衣類資料を食害します


クリーニング施工
  • 除塵施工
    HEPAフィルターを使用した、排気レス掃除機による
    除塵施工で、埃や昆虫類の誘引因子等を除去します。
  • 除菌剤を使用した壁面のクリーニング施工
    除菌剤と埃の出ない不織布を使用し、壁面を 拭き取り
    施工します。
  • 除菌剤を使用した床面のクリーニング施工
    棚の下などは普段の清掃で目の届きにくい部分。
    定期的・徹底的な清掃が必要です。
  • 展示ケースガラス面のクリーニング施工
    付着した埃、皮脂などを拭き取り除去します。
    (種類により施工できない場合もあります。 詳しくはこちらまで)
施工例(収蔵庫) 施工例(収蔵庫)